「顧客」とは【高校生のための起業の基礎知識】

今回のテーマは、「顧客(こきゃく)」です。あなたも聞いたことがあると思いますが、この記事では「顧客」の意味、そして価値ある事業を続けていくためのポイントについてお伝えします。

「顧客」とは?「お客さん」との違い

「顧客」とは、「商品やサービスの価値を感じ、継続的に購入してくれるお客のこと」です。各辞典を開いてみると、以下のように定義されています。

顧客 ‥‥ おとくいの客。『広辞苑 第七版(岩波書店)』
顧客 ‥‥ いつも(買いに)来てくれる客。『学研現代新国語辞典 第六版(学研)』

単なる「お客さん」との主な違いは、「継続的に」の部分です。「顧」とは「思いめぐらす、心をその方へむける」の意味。つまり、「この人たちのために役立つことをしたい」という思いをもつことが、顧客に対する基本的な姿勢です。

そしてこれこそが、価値ある事業を続けていくためのポイントです。

事業には顧客、そして売り上げが必要

事業には、商品やサービスを買ってくれる人の存在は欠かせません。とくに、継続的に購入してくれる顧客が必要なのです。どんなに素晴らしい理念も、画期的な商品も、温かいサービスも、お金が回らなければ継続できません。

「起業家にとってお金とは何か」については、こちらの記事でも解説しています。

売り上げとは「客数」×「客単価」×「購入頻度」から成り立っています。事業にとって、売り上げを増やしていくことは非常に重要です。そのために、提供する人数(客数)を増やし、価値(客単価)を高め、そして継続的に購入(購入頻度)していただけるようにすること、その仕組みづくりが重要です。

お金とは、たとえるなら血液のようなもの。足りなくなれば、会社の危機が訪れますが、たくさん持っていること自体が大切なのではありません。入ってきたお金を、商品や仕組みを改善したり、新しいサービスを生み出すために使う。そして、顧客にさらなる価値を提供し、対価を得る。こうして血液のようにお金を循環させることが、会社を健康に保つ秘訣です。

価値ある事業を続けるポイント

事業において大切なのは「需要(求められていること)に応えること」。つまり、相手の言葉に耳を傾けて何が必要かを考え叶える努力をすることで、事業は継続します。身近なものだと、以下のような例が挙げられるでしょう。

このとき、「無理やり」ではなく「自然に」欲しくなるものをつくり、届けることが大切です。
そもそも健全な事業とは、「いただく金額以上の価値を提供すること」が大前提。無理やりモノを買わせる、こちらからお願いしなければ買ってくれないような商品やサービスをつくることは、持続的な事業とは言えません。

社会に求められている、顧客がほしくなる商品やサービスを生み出し、自然とそれが売れるような仕組みをつくることが大切です。

誰かが喜ぶ商品やサービス、機会を創りだせば、顧客は対価を支払ってくれます。顧客のため、社会のためになることをすることが、事業を継続させる上で最も大切な条件となります。

会社にとって一番の顧客とは?

ここまで、事業を成長させる上で顧客の存在が欠かせないことを学んできました。では、会社にとって一番の顧客とは誰でしょうか?

それは、あなたの会社の社員(従業員、仲間、メンバー)ではないでしょうか。

あなたの夢や事業を応援してくれる仲間、社員は会社の一番身近な顧客といえます。なぜなら、実際に商品やサービスをつくったり、それらを受け取るお客さんと接したり、その商品・サービスを広めるのは、あなたを信頼してくれている社員(従業員、仲間、メンバー)だからです。

私たちが暮らす日本でも、「少子高齢化による人材不足」「採用難」「雇用の流動化」が進む中、「働き方改革」が掲げられ、社員の生産性や満足度をいかに高めるかが着目されています。あなたにとっての最大の顧客である社員、従業員、仲間、メンバーの人たちを大切にして初めて、本当の意味で顧客を満足させることができるのです。

松下電器は人をつくっています。電気製品もつくっていますが、その前にまず人をつくっているのです。
── 松下幸之助(パナソニック創業者)

まとめ

今回は、「顧客」について学びました。商品やサービスの価値を感じ、継続的に購入してくれるお客(=顧客)のためになることを通して対価をいただくことは、事業を継続させる上で最も大切なことの1つです。そして顧客を大切にすることが、商品やサービスをより良くしていくことにつながります。

この記事が、起業を目指す皆さまのお役に立つことを願っています。